平間一也が語る、訪問販売の業界で広告集客を選んだ理由
今回は、平間一也さんが太陽光発電ビジネスにおいて広告集客を選んだ理由と、それ前の光則についてご紹介します。
太陽光業界には、長らくひとつの前提がありました。この商品は訪問して売るものである、という前提です。設備の説明には時間がかかり、屋根の状態も見なければならない。だから人が家を訪ねる。その形が業界の標準として定着していました。
株式会社ECODAは、そこに広告という手段で参入しました。従業員40名、5拠点、施工実績3,000件以上。代表の平間一也さんに、なぜその選択をしたのかを伺いました。
太陽光を選んだのは、広告の面でブルーオーシャンだったから
——もともと太陽光の業界にいたわけではないと伺いました。
平間一也さん:前職では別の業種で広告運用をしていました。そのときに太陽光と蓄電池の業界を知って、チャンスがあると感じたのが始まりです。
——商品としての可能性を感じた、ということでしょうか。
平間一也さん:商品よりも先に、売り方のほうに可能性を感じました。数ある事業の中で太陽光を選んだ理由は、広告という面で見たときにブルーオーシャンだったからです。
競合が広告を出していない市場は、単純に有利です。同じ費用で獲得できる件数が違いますし、比較される相手もいません。太陽光には、その条件が揃っていました。
イメージの悪さとニッチさが、そのまま可能性だった
——なぜ広告を出す会社がいなかったのでしょうか。
平間一也さん:業界のイメージが悪かったこと、そしてニッチな業界だったことです。この二つが理由だと思います。
イメージが悪い商材は、広告を出しても反応が取れないと考えられます。ニッチであれば市場規模も限られていると見られます。だから誰も本格的に広告に投資してこなかった。
ただ私は、そこにこそ問題意識と可能性の両方を感じました。イメージが悪いのは商品のせいではなく、売り方のせいです。であれば、売り方を変えれば評価も変わるはずだという見方です。
——実際に業界を見て、何が問題だと感じましたか。
平間一也さん:顧客が情報を知らないために損をしている、という状態です。これは太陽光に限った話ではなく、独立前に携わっていた不動産や保険、リフォームでも同じでした。どの業界にも共通していました。
太陽光の場合は、それが特に大きな形で残っていました。訪問販売によって相場よりかなり高い金額で契約されている方が実際に多くいらっしゃいます。設備そのものは有用なのに、売り方の構造によって顧客が不利益を被っている。ここは変えられる部分だと考えました。
広告で売る会社がなかったので、詐欺だと思われた
——創業時に最も苦労されたことは何でしょうか。
平間一也さん:広告でやっている業者がいなかったので、いい商品なのに詐欺と勘違いされることでした。ここが一番の壁でした。
訪問販売が標準になっている市場では、広告経由で太陽光を売っている会社は前例がありません。前例がないものは、まず疑われます。適正な価格を提示していても、そもそも本物の会社なのかという段階で止まってしまう。
——先行者がいないことの不利が、そこに出たわけですね。
平間一也さん:競合がいないという利点と、信用の前例がないという不利は、同じことの裏表でした。ブルーオーシャンだからこそ、自分たちで信用のかたちを作らなければならなかった。実績を積む以外に方法はありませんでした。
訪問営業と押し売りは、絶対にやらないと決めた
——業界のトラブルが多いと言われる中で、決めていることはありますか。
平間一也さん:訪問営業と、押し売りです。この二つは絶対にやらないと決めています。
業界のイメージを悪くしてきた原因の大半は、この二つに集約されると考えています。そこを自社がやってしまえば、広告で参入した意味がなくなります。
——事業が軌道に乗ったと感じた転機はいつでしたか。
平間一也さん:広告が認知されてきたときです。疑われる段階を越えて、広告を見て問い合わせをいただけるようになった。あの時点で、この方法が成立すると確認できました。
会社を守るための行動として、コンプライアンスを置く
——これまでの失敗から学んだことを挙げるとすれば。
平間一也さん:コンプライアンスを重視する、というところに行き着きました。
目先の利益だけを取りにいくと、後で会社を危険にさらすことになります。社員に伝えている基準も同じで、顧客に対して適正価格で適正な商品を販売すること、そして目先の利益だけで動かないことです。これは顧客のためであると同時に、会社を守るための行動でもあります。
——選ばれる理由を、ご自身の言葉で挙げるとすれば何でしょうか。
平間一也さん:実績と専門性、そして広告の力によって目に触れていただける機会が多いこと。この三つだと思っています。
まとめ
訪問販売が標準だった市場に、広告で参入する。平間さんの選択は、商品の良さから始まったものではなく、売り方の空白を見つけたところから始まっていました。
イメージの悪さとニッチさゆえに誰も広告に投資していなかった。だからこそ有利だと判断した一方で、前例がないために当初は本物かどうかを疑われることになりました。競合の不在と信用の不在が同じことの裏表だったという指摘は、新しい販路を開こうとする事業者に共通する構造だと思います。
そのうえで、訪問営業と押し売りをやらないという線を引いています。業界の評価を落としてきた要因を自社が繰り返せば、広告で参入した意味そのものが失われるという判断です。適正価格と適正商品という基準を、顧客のためだけでなく会社を守るための行動として位置づけていました。